25

25

奥田雅楽之一の日記です
週一回更新の予定です

25 感想などメールください
25 25
25 2009年の日記
25 2008年の日記
25 2007年の日記
  2006年の日記
25 home

 

2010/3/5 狐の嫁入り

三味線に「狐の嫁入り」という曲があります。
作曲者は葛原勾当という人です。
葛原勾当は広島県福山市の出身で、箏、三味線の名手でした。
ちなみに、詩人の大家、葛原しげるは勾当の孫に当たります。

私は以前「狐の嫁入り」を人間国宝の二代目・富山清琴先生に教わりました。
しかし、我が家(正派)には伝承されなかった曲なので、
私はその曲を今日まで一度たりとも公の場で演奏しておりません
(私の場合は、基本的に伝承されている作品以外はお門違いと思って自重しています)。
ところが、やはり縁というのは不思議なもので、
この度演奏する機会に恵まれました。
というのも、本年平成22年は葛原勾当生誕200年に当たる記念の年なのだそうで、
現地で活動する葛原文化保存会の「節目に相応しく、
記念の演奏会を盛大に催したい」という御意向の下、
記念祭典の企画が立ち上がりました。
で、葛原先生に縁(ゆかり)ある人物として、
女学校時代に葛原しげる先生に教わっていた中島靖子に白羽の矢が当たり、
中島靖子は快く受諾、私も偶然「狐の嫁入り」をお習いしていたので、
富山先生のお許しを頂いて狐の嫁入りを解禁、
大きな会で演奏出来る運びとなりました。

という訳で今週末は福山にいます。

 

付け加えますと、葛原勾当は、業界内で結構有名です。
それは勾当が残した曲の価値も勿論ですが、
特筆すべきは勾当が残した日記、通称「葛原日記」と呼ばれる物にです。
盲人であった箏、三味線の名手が、
日頃の稽古の様子や、自作の和歌などを記したものは、
勾当の足跡は勿論、当時を知る文献としても貴重な資料です。調べ ますと、
『二十六才から自ら考案した木活字を用いて日々のできごと、
 和歌等を記し生涯に及んでいます。
 葛原勾当日記三帖十一冊と印刷用具一具ならびに三味線稽古墨筆記録十冊は、
 現在広島県重要文化財に指定され、勾当の業績を伝えています。』
とあります。

葛原大先輩に敬意を表し、奉納させて頂く心づもりで、
演奏出来るよう努めます

************************************************************

2010/2/10 新年初座入が終わって

我が稽古場主催する初めての行事、平成二十二年「新年初座入」が済みました。
本年初めて稽 古場にお客様をお迎えし、
お客様には稽古場並びに出演者一同の芸を洗い清めて頂いた心持ちでおります。
来たる11日に、稽古場は晴れて開軒一周年を迎えます。
一年間、多くの先生方か ら多大なる御支援を賜り、誠にありがとうございました。
一同心から感謝致しております。

私を信じて付いて来てくれるお弟子さん達が、
この度、初めて演奏発表の場を持って、お客様の前で芸を披露致しました。
私も師匠として責任を負う以上、
弟子の一挙一動に注意を払いながら緊張の一日を過ごしましたが、
途中から心配が募り過ぎて何だかお腹が痛くなってきて、
軽い胃潰瘍みたいになりました。
しかも、お弟子さんにそれを言うと、皆、クスクスと笑います。
これが、親の心子知らず。というやつでしょうか。(笑)

当日、来て下さった方々、遠方よりご支援を下さった方々に、
心より御礼を申し あげます。
まだまだ歩み出したばかりの稽古場を、
今後ともあたたかくお見守り下さいますよう、
よろしくお願い申し上げます。


※出演の皆さんへ

過日はご苦労様でした。賛助の先生方、お力添えありがとうございました。
お弟 子の皆さん、立派に務めを果たしてくれて、嬉しかったです。
どうもありがとう。
僕は皆さんを導ける程の立派な人間ではないですが、
僕には先生方にお習いし た伝統を次に伝えていく義務と責任があるので、
皆さんが勉強しようと思ってくれることに、日々感謝してます。
人に優しく、自分に厳しい姿勢を崩すことなく、鍛練を重ねて、
芸に益々磨きをかけていって下さい。
私も皆に同じく、勉強と苦労を重ねます。
それから、家元からの講評が届いています。
次の稽古で個別に発表します。お楽しみに。
記念品、皆さん大切にして下さって、嬉しく存じます。
心を込めて作ってくれた山本さん、どうもありがとう。

************************************************************

2010/1/26 新年初座入り

月末日の1月31日、市ヶ谷亀岡八幡宮に於いて、
奥田雅楽之一稽古場主催「新年初座入り(しょざいり)」を行います。
「初座入り」とは、茶の湯の言葉で、最初にお客様が席に入る、
という意味があるのだと伺い、この命名を思い付きました。
新年最初にお客様をお迎えする日、という私の思いがこめられています。
ちなみに、この世界に入って以来、
私が企画する催し物は、今回が初めてです。
まさにこの度初陣を飾ります。

内容は、稽古場生一同による演奏が主です。
賛助出演に専門家の方々をお迎えし、音楽に 彩りを添えて頂こうと思っております。
当方も少々演奏致しますが、
今回の私はあくまで責任者の立場で、
主役であるお弟子さん達の演奏を睨みを効かせて見守っていたいと思っております。
お客様を前に、演奏するお弟子さん達には目一杯緊張をしもらって、
幾つもの失敗をして、失敗を今後の成長に繋げていってほしいと思い 、
この会を企画した次第でございます。
あたたかくお見守り頂きたく、
皆々様のご指導よろしくお願い申し上げます。

続いて演奏が終わりましたら、懇親会と称した酒宴を予定しています。
(ちなみに私は全然お酒が飲めないので、ウーロン茶で参加。)
こちらもお気軽に御参加下さい。門人をご紹介したく存じます。

我が稽古場は、開軒以来お陰様で沢山のお客様にお越し頂きました。
外交を重視した我が稽古場にとって、
今回は、沢山のお客様をお迎えする大切な機会です。
未熟な者の集まりなので、
不行き届きな点も多々あると思いますが、精一杯の準備をし、
ご家族の方々をはじめ、ご友人、お仕事仲間等、お客様の皆々様をお迎えし、
楽しいひとときをお過ごし頂きたく存じます。
皆様もよくご存知の通り、
私も普段はテキトー人間の代表みたいな性格ですが、
公の場に出て、何かを中途半端にやる訳には参りませんので、
適材を適所に配し、万全の体制でお迎えさせて頂くつもりです。

一同心よりご来場をお待ち申し上げております。

※そんなことにはならないと思いますが、
 座席数に限りがございますので、
 誠に勝手ながら、入場をお断りする場合もございます。

************************************************************

2010/1/5 謹賀新年

新年、明けましておめでとうございます。
旧年中は奥田雅楽之一をあたたかくお見守り頂き、ありがとうございました。
年末に当ページ更新の機会を逸し、ご挨拶のないまま年明けを迎えました事、
お詫び申し上げます。
本年はどんな一年になりますでしょうか。
とは言っても、今日の世は個人の単位で良い悪いを考えられる御時勢でなく、
リーマンショック以来、世界の経済不況はいよいよ深刻を極めておりますので、
人々の暮らしが少しでも安定(安心)する方向に進むよう、祈念して止みません。
と言いつつも、私個人に話を移しますと、
本年も慎重に芸道を邁進したい所存でございます。
皆々様のお力添えあっての私です。
未熟な私を、本年も厳しくお導きを下さいます様、よろしくお願い申しあげます。
我が一族の年末年始は毎年、大体決まった日課をこなすものですが、
本年は新春2日から歌舞伎の仕事があった関係で、
その舞台稽古が年末年始に立て込みました。
そんな中、87歳になる祖父も、84歳になる祖母も、
忙しい方が元気になる性質なのか、
愚痴の一つもこぼさず片道一時間を通うその精神力には、
孫の私も 恐れ入ります。
現在もほぼ毎日、祖父も祖母も、それから私も新橋演舞場へ通っています。

一月はNHKラジオの収録もあったり、
稽古場の新年会の準備もあったりと、
怠け者の私も覚悟して臨まねばならない一月になりそうです。
兜の緒を締めて、一日一日を丁寧に過ごしていきたいと思います。

本年は、抱負があります。

一人の芸術家になること です。

これは兼ねてから見据えた私のあるべき姿と思ってきましたが、
そろそろ自覚を持って動き出さねばならないと思っております。
生意気を言わせて頂ければ、私が目指すところは、
音楽家でも、演奏家でも、古典芸能家でもなく、あくまで芸術家という姿にあります。
芸術家とは、芸術の専門家です。
本年を結びます頃に、一 人の芸術家として世の中に芸術を生み、
表現出来るような生き方をしていたいと思っています。


皆々様にとりまして、幸せで、健やかな一年でありますように。

 

************************************************************

0

All right reserved. (c) Utanoichi Okuda